シンガポールへの移住を考える時、気になることの1つが食事の問題です。同じアジア地域であり、日本からの移住者も多いシンガポールでは、幸い日本から出店している高級スーパーも多く、日本と変わらない食材を手に入れることができます。また、地元のローカルスーパーも負けてはいません。大きな店舗には”JAPANコーナー”が設けられていて、日本食やその材料が手に入りやすくなっているのです。
まず、シンガポールに移住して間もない人でも気楽に利用できる、日系のスーパーマーケットからご紹介します。
シンガポールにある日系スーパー
1.明治屋
日本でも高級スーパーマーケットとして知られ、全国に多数店舗を展開しているのが明治屋です。その明治屋の海外店舗第一号がオランダの「アムステルダムストアー」、第二号が「シンガポール明治屋」になります。
明治屋自慢の品ぞろえと質は、シンガポールでも変わらないものです。野菜や果物、魚といった生鮮食品の他、お寿司などのお惣菜、お弁当も販売されています。日本人にとっては、水菜など他では手に入りにくい日本野菜や豆腐など、和食に欠かせない食材が豊富なのが嬉しいところです。また肉類が充実していて、日本国内産の和牛肉も取り扱っているため、牛肉を買うために明治屋に足を運ぶ、という人も珍しくありません。酒類コーナーには日本酒もあります。日本でもおなじみのお店で買い物ができる安心感と、商品の信頼性や便利さから人気のある店舗です。
シンガポール明治屋は、MRT(都市鉄道)クラーク・キー駅から徒歩で8分ほどのショッピングセンター、リャンコート内、地下1Fにあります。
営業時間は午前10時〜午後10時です。リャンコートには紀伊国屋書店やユニクロも出店しており、さらには、和食レストランやラーメン、讃岐うどんの店舗もあります。そのため、日本人客が多いことも、これから移住する人にとって心強い点と言えるでしょう。
2.伊勢丹
また、高級デパートの代表とも言える伊勢丹は、シンガポールでも5店舗を展開しています。その中の1つ、伊勢丹スコッツ店はショッピングで有名なオーチャード通りの中心地にある店舗です。MRTオーチャード駅と地下で連絡しているため、雨の日でも濡れずに買い物ができます。その地下1Fにあるのが「伊勢丹スーパーマーケット」です。地元のお菓子や缶詰など、日本へのお土産として人気の高い商品が揃っていることで有名でしたが、2016年、リニューアルして新装開店となりました。10ヶ月の工事期間を経て、売り場は約1,700平方メートルと大きく広がり、野菜や肉、魚の販売に力を入れています。店内のキッチンステージでは調理のデモンストレーションも行われるなど、賑やかで親しみやすい風景も魅力的です。
ここで特に注目したい点が2つあります。1つは「お米」です。日本産のお米が種類豊富に取り揃えられ、玄米も購入できます。購入した玄米は無料の精米機で好みの精白度に精米可能です。もう1つの注目点は「海鮮コーナー」で、アジやヒラメなど調理用の魚の他、タコやまぐろの刺身、カツオのたたきまで揃っています。シンガポールでは見つけにくい「日本産のウナギ」も、産地がはっきりと表記されて並べられているのです。
また、伊勢丹スーパーマーケットはサービス面も充実しています。買い物が増えた時には、サービスカウンターで申し込めば、ポーターが駐車場やタクシー乗り場まで荷物を運んでくれるのです。伊勢丹スコッツ店はMRTオーチャード駅から地下連絡で徒歩3分程度の場所にあります。伊勢丹スーパーマーケットの営業時間は平日午前10時~午後9時、金、土曜日と祝日前日は午前10時~午後9時30分です。
シンガポールのローカルスーパー
次は、シンガポールのローカルスーパーを紹介します。
その前に知っておきたいのは、シンガポールのローカルスーパーには、販売方法やサービス面に日本のスーパーと異なる点があるということです。
まず、便利な点として生鮮食品の多くが量り売りされているため、必要なものを必要な量だけ購入できます。注意点としては、保冷材やドライアイスのサービスはほとんど行われていません。購入後は帰宅までの間に食品が傷んだり溶けたりすることが無いよう、工夫が必要です。
また、スーパーによってはショッピングカートに、使用時に1ドルコインを投入し、使用後に返却されるタイプのものを採用しています。買い物の際には、1ドルコインを常に1枚用意しておいてください。
1.Fairprice
「Fairprice(フェアプライス)」はシンガポール島内に100以上の店舗を構える、庶民派のスーパーマーケットです。Fairpriceと他のスーパーの違いは、オリジナルブランドの豊富さと、系列店との差別化にあります。オリジナルブランドは食品をはじめとして多岐にわたり、同等の他社商品と比べて10~15%程度割安です。もちろん、野菜や果物、肉類、海産物もしっかりと取り揃えられ、特に海老やイカがおいしいと人気があります。
日本の調味料も販売されているので、Fairprice内の食品だけで十分和食を作ることが可能です。
系列店の「Fairprice Finest(フェアプライス ファイネスト)」はやや高級志向になります。通常店のFairpriceよりも野菜などの質が高いことが特徴です。オーガニック食品も豊富に並べられています。JAPANコーナーが多く設置され、日本のスーパーマーケットにかなり近い感覚で買い物ができる店舗です。
系列店にはもう1種類、ファミリー向けの「Fairprice Xtra(フェアプライスエキストラ)」があります。Fairprice Xtraの商品には大きなパッケージのものが多く、同じものでもまとめて数が必要な時に便利です。通常店より売り場面積が広く、電化製品や衣料品も販売されています。
Fairpriceの代表的な店舗、シティスクエア店はMRTファラーパーク駅から直結で徒歩5分、シティスクエアモールの地下1Fです。営業時間は午前10時~午後10時となっています。その他の店舗は公式ウェブサイトから検索可能です。
2.Cold Strage
「Cold Strage(コールドストレージ)」はシンガポールのスーパーマーケット業界の先駆け的な存在として知られています。店名に”Cold”とあるように冷凍総菜や冷凍海鮮、冷凍肉類など冷凍食品の豊富さが特徴で、忙しい日やいざという時のための買い置きに重宝する店舗です。もちろんそれだけではなく、生鮮食品やオーガニック食品もあり、好みのサラダを作ることができるカウンターも設置されています。また、店内にはベーカリーがあって焼き立てのパンを買うことが可能です。
Cold Strageは都市部を中心に店舗を展開しています。その1つ、マリーナベイ・サンズ店はMRTベイフロント駅から直結で徒歩2分、マリーナベイ・サンズの地下2Fです。営業時間は通常午前9時~午後11時まで、金、土曜日は深夜0時までとなっているため、仕事や外出で遅くなった時に頼りになります。
まとめ
いかがでしたか?
都市部を中心にご紹介しましたが、国土面積の小さい国ですので郊外に住んでいても都市部のこれらのスーパーマーケットまで簡単にアクセスできますのでぜひ訪れてみてください。
それぞれのスーパーの特徴を押さえて、移住後の生活に役立ててください。