「ソーシャルアパートメント」という言葉をご存知でしょうか?賃貸物件とも、シェアハウスとも違う、新しいスタイルの共同住宅なのです。従来の賃貸物件のようにプライベート空間が確保されながらも、自由に使える豪華な共有スペースで住民同士の交流が可能というソーシャルアパートメントに注目が集まっております。
今回はそんな話題のソーシャルアパートメントのメリット・デメリットなどを調査してみました。
ソーシャルアパートメントとは?
「ソーシャルアパートメント」は「社会的な居住空間」という意味で、各個室でプライベート空間を保持しつつ、リビングやトイレ・バスなどの水回りを共用部分として設けた住まいのことを指します。共用部分があるという意味ではシェアハウスと同様ですが、ソーシャルアパートメントの特徴としては価格的なメリットよりも共用部分の設備が充実しています。
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シェアハウスとの違い
サービスアパートメントとシェアハウスとの大きな違いは、「目的」「トラブル」「賃料」の3点。
シェアハウスは、戸建てや広めのマンションの物件をシェアし、個室がそれぞれ用意され、台所やバス・トイレを共有で使います。シェアハウスでは間取りによってはプライベートな空間が十分に確保できない場合もあり、共有部分の使い方や掃除の仕方などでトラブルになるケースもあるようです。また、シェアの目的が賃料の節約という人も多いため、一般にシェアハウスの賃料は賃貸物件よりも安く設定されています。
一方で、ソーシャルアパートメントでは、マンション・アパートのような個室に加えて、ラウンジやジム・シアタールームなどの共有スペースが充実しています。入居者の目的も、節約のためというよりは快適なプライベート空間を確保しながらも、様々な人との交流を楽しみたいという方が多いようです。そのため、賃料は通常の賃貸物件より高く設定されているケースが多くなっています。また、ソーシャルアパートメントでは運営管理会社がしっかりとしたルールを設けていたり、ハウスキーピング週に何回も入ることが多いため衛生面でのストレスがなかったりと、入居者同士でのトラブルがシェアハウスに比べると少ないです。
ソーシャルアパートメントのメリット・デメリット
<bridgeswardによるPixabayからの画像>
【メリット】
①豪華な共用スペース
最大のメリットとしては、その豪華な共用スペース部分でしょう。一般の賃貸物件ではお目にかかれない豪華なラウンジや大きなキッチン、物件によってはコワーキングスペースや、ビリヤード台・ジム・サウナ・シアタールームなどもあります。
またシェアハウスとは違い共用スペースにハウスキーピングが週数回入るので、自分たちで毎日掃除をしなくても常に清潔で衛生面でのストレスが少ないことも大きなメリットの一つだと言えます。
②入居者同士が交流できる
ソーシャルアパートメントでは運営会社が主催するパーティや入居者が自主的に開催するイベントなどが催されているようです。共用スペースで顔を合わせているうちに仲良くなることもあります。
初めて一人暮らしする人や女性の一人暮らしに不安を感じている人には、身近に話せる人がいるため安心感があるでしょう。
③ユニークなコンセプトを重視した物件もある
ソーシャルアパートメントの中ではユニークなコンセプトを掲げる物件もあります。例えば、入居者の多くが外国人のソーシャルアパートメントもあり、日本にいながら英語でのコミュニケーションをとる生活が可能です。
そのほかにも「美と健康」をテーマに、ジムがあったりビューティー家電が置いてあるソーシャルアパートメントや、防音スタジオがあって音楽演奏が可能なソーシャルアパートメントなど、ユニークな物件があります。
自分に合ったコンセプトのソーシャルアパートメントが見つかれば、共通の趣味を持つ入居者と知り合うきっかけにもなり、普段の生活がより一層楽しくなりますね。
【デメリット】
①物件数が少ない
ソーシャルアパートメントが展開されているエリアは首都圏が中心です。その数は増えていますが、通常の賃貸物件に比べるとソーシャルアパートメント物件は圧倒的に少ないです。
会社や学校の場所によっては通勤・通学に不便な場合もあり、住みたいエリアにはソーシャルアパートメントがないかもしれません。
②バス・トイレ・洗濯機などの水回りが共用になる
ソーシャルアパートメントでは個室では快適なプライベート空間が守られていますが、バス・トイレ・洗濯機は共用になることが多いです。もちろん、収容人数に応じてトイレ・バスルーム・洗濯機の数は設定されていますが、時間帯によっては混雑してしまい、使いたい時に使えない場合もゼロではないので、この点が一般の賃貸物件に比べると大きなデメリットになるかもしれません。
物件によっては個室内にバス・トイレ完備されている部屋もありますので、バス・トイレの共同使用が苦手という方はプライベートバス・トイレ完備物件を探してみましょう。
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ソーシャルアパートメントの初期費用はいくらくらい?
一般の賃貸物件と同様に、敷金・礼金や保証金などの初期費用がかかる物件がほとんどのようです。目安としては月家賃の3ヵ月分程度。また、ソーシャルアパートメントでは入居期間によって月の家賃が変動する場合もあり、それによって初期費用も変わってきます。
ソーシャルアパートメント物件では部屋によって家具・家電があらかじめ備え付けられているものもあるので、この点においては通常の賃貸物件に比べ初期費用が抑えられるでしょう。
ソーシャルアパートメントの住人層は?
ソーシャルアパートメント運営会社のデータでは、年代としては20代〜30代が中心、男女比は半々のところが多いようです。外国人比率は平均20%。国際交流をコンセプトにしている物件では40%ほどになるそうです。
仕事や出身、住み始めた理由も入居者によって様々。普段はなかなか知り合うことができない人々とも交流できるのが、ソーシャルアパートメントの醍醐味のようですね。
ソーシャルアパートメントで入居者との交流をきっかけに新しい趣味を得たり、新しいビジネスを立ち上げたり、恋人を得たりする場合もあるそうです。このように、入居後にポジティブな変化を経験する方々も多いようです。
ソーシャルアパートメントの契約内容や入居のプロセス
<Free-PhotosによるPixabayからの画像>
・入居のプロセス
ソーシャルアパートメントでは基本的に以下のようなプロセスで入居に至ります。
- 内見
- 申し込み
- 審査
- 書類準備・契約書作成
- 初期費用入金
- 入居
ソーシャルアパートメントの審査では、保証会社による与信審査に加え、内見時に入居者の人柄などの定性的審査があります。現在の入居者としての相性も含めて問題がないかを見られているということを認識しておきましょう。
・契約内容
契約時の注意点としては、ソーシャルアパートメントは定期借家契約となり契約の更新は基本ありません。普通借地契約と異なり、契約満了になった場合は借主・貸主双方の合意がなければ再契約は締結できません。
また、途中解約に関しては物件やプランによって変わってきますので、違約金の有無なども契約時にしっかり確認をとりましょう。
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まとめ
今回はソーシャルアパートメントのメリット・デメリットを調査してみました。「プライベートのある生活」「つながりのある生活」2つの異なる価値を提供できている点が従来の賃貸物件やシェアハウスにはない魅力です。また、入居後のポジティブな変化が期待できる点も見逃せないポイントですね。一人暮らしが不安な方や新しい出会いを求めている方には、ソーシャルアパートメントがオススメです。