海外で人気のコリビング。日本にもそのサービスがミレニアム世代を中心に人気に火がつき始めております。そもそもコリビングとは一体どんなサービスなのでしょうか?シェアハウスやコワーキングとの違いや、海外のコリビングの最新トレンドや国内のコリビングの実態を見ていきましょう。

 

コリビングとは?

コリビングとは?

2014年ごろに誕生したコリビング。ニューヨークやロンドンなどの大都市で人気となり、日本でもいくつかのコリビングが誕生しました。

「コリビング(co-living)」とは、生活空間の一部をシェアするサービスで、個人の居住スペースとは別に、仕事をしたり、余暇を楽しんだり、住人同士が交流したりできるような共有空間を設けています。 ライフスタイルの多様化に伴った合理的な暮らし方として、ミレニアム世代を中心に注目を集めています。

おしゃれなデザイン性の高い共有スペース、プライベートが守られている居住エリア、働きやすい快適なコワーキングスペース、この3つが提供されているのがコリビングの特徴です。

また、コリビングの最大の特徴が「コミュニティ」。
居住者同士のつながりを重要視されています。居住者同士がコミュニケーションできるイベントを用意されているところも多く、ヨガや英会話、ジョギングなど、様々なイベントが毎日のように開催されており、コミュニティとして居住者同士でコラボレーションできる点も魅力な点です。

居住者同士で新しいビジネスを始めたりするケースもあり、仕事の面においても相乗効果が期待できるかもしれません。

 

シェアハウスやコワーキングとどう違うの?

・シェアハウス

シェアハウス

一つ屋根の下で暮らす複数の男女の生活を追ったリアリティ番組「TERRACE HOUSE」の影響もあって、日本でもシェアハウスは多くの人々に認知されてきました。シェアハウスは一つの住居に複数人数で住んで、生活費を抑える合理的な住居スタイルを指します。居住者との共同生活になるので、居住者同士のコラボレーションが期待できるのがコリビングと共通点でもあります。しかし、シェアハウスの場合はプライベート空間が少ないところが多く、共有部分の使い方などで予想外のトラブルが起きた時に回避しづらいというデメリットもあります。

 

・コワーキング

コワーキング

一方、コワーキングも日本でも一般的になってきました。
コワーキングスペースは固定した事務所やオフィスを借りずに、ワークスペースをシェアすることによって低コストで働く場所を確保できるサービスで、フリーランスやノマドワーカーや起業家や副業をする人々などに多く利用されています。料金などはドロップインでの時間貸しや月額制など施設によって様々です。

働く施設としては、コピー機・プリンター、無料WI-FI、電源、カフェスペース、会議室など仕事しやすい環境が整っております。また、利用プランによっては法人登記やロッカーなどのサービスを提供している施設もあります。

 

・コリビング

コリビング

シェアハウスに比べるとコリビングは収容人数が多く、共有施設が充実しているケースが多いです。例えば、ワーキングスペースはもちろんのこと、ジムやヨガスタジオや、施設によっては大型シアタールームもあるところもあります。

そのため、シェアハウスよりコリビングの家賃が高めに設定されているケースがほとんどです。

コリビングの空間内にオフィス機能を備えた施設を設けているところもあります。
住まいと職場が一体化しているため、通勤時間や満員電車のストレスも解消でき、合理的なライフスタイルが送れることからフリーランスやノマドワーカー、副業をする人々などにも支持されています。 住人同士のつながりから新たなビジネスチャンスが生まれる可能性もあるようです。

まだまだ日本では認知度が低いコリビングですが、近年ではフリーランサーやリモートワーカーが増加してきているので、今後はこのような概念が一般化していくでしょう。

 

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海外のコリビング事情・最新トレンド

海外のコリビング事情・最新トレンド

アメリカではCommon、The collective、Olle、などのコリビング関連のスタートアップ企業が多く誕生しています。コワーキング事業として有名なWeWorkもコリビング事業に参入しております。一方で大手不動産事業者がコリビング事業に参入しているケースも増えているそうです。大手参入によりコリビングの普及がさらに加速していきそうですね。

海外のコリビングの特徴としては、家賃が10万円〜30万円台と高額となっております。ほとんどの拠点がニューヨークやロンドンなど物価の高い都市部。そのためそのエリアの1Kの相場で光熱費・WI-FI代も考慮するとその価格は一般の賃貸価格よりお得感はあるそうです。

また、もう一つの特徴としては、1人暮らしでは経験できないような、豪華なコリビングの共有部分の充実・定期的なクリーニングしてくれるというホテルライクな生活が送れる点です。コリビングの中には、ジム・ヨガスタジオ・サウナ・ルーフトップ・スパエリア・ジュースバーetc…こんな豪華な施設を揃えているところもあります。これも家賃に含まれているので、多少家賃が割高と感じても住むメリットがあるようです。

 

日本のコリビングサービス

日本のコリビングサービス

日本でもコリビングサービスが次々と誕生しています。日本のコリビングでは、日本の空き家をうまく利用して、低価格で様々な拠点の家を住み放題というサブスプリクション型のサービスを打ち出しているのが特徴です。日本のコリビングサービスを詳しく見ていきましょう。

・ADDress

年間会員48万円(月4万円)で11拠点に泊まり放題のサービスを提供しているADDress。月間会員なら5万円からで、家電やWi-Fi・アメニティ、光熱費込みでこの価格というのは驚きですね。空き家や古民家・別荘など使われていない物件を利用してコスト抑えて、水回りのような共用部分などをリノベーションして提供しています。

空き家を利用するということで都市に集中している人口を流動化させる効果もあるそうです。

https://address.love/

 

・Haff

Haffも多拠点生活が可能なサービスです。会員プランは、全国拠点を24時間いつでも利用できる「いつもハフ」や、月10日まで利用できる「ときどきハフ」があります。

いつもハフが月8万2千円から、ときどきハフは月額3万2000円からとなっております。

日本のコリビングのプランや料金を見ていると、自宅とは別に拠点を持ちたい人や日本国内を旅しながら働いている人をターゲットにしているようですね。

https://hafh.com/ja/

 

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まとめ

海外のコリビングと日本のコリビングはそのニュアンスに若干の違いがあるようです。日本のコリビングサービスは欧米のものに比べかなりリーズナブルな価格設定で各拠点に住み放題というプランもあり、日本人・外国人問わず旅をしながら働くデジタルノマド達にとっては非常に魅力的なサービスと言えます。

フリーランスやリモートワークなど新しい働き方をする人々が増えていく中、ライフスタイルにも多様になってきています。コリビングで新しい仲間や友人を得て家族以外のコミュニテイで暮らしていくというスタイルも、今後一般化していくかもしれませんね。