香港は英語を使える方も多くいるため、あまり英語が得意ではないという人でも生活しやすい地域として知られています。また、生活のしやすさから香港に住む方も多くいますが、そんな香港での交通事情はどうなっているのでしょうか。ここでは、香港に移住しようかと考えている方たちに向けて、通勤や通学で使う交通手段とそれぞれにかかる料金や乗り方についてご紹介していきます。
まずは、香港の交通手段についてご紹介しましょう。通勤や通学など、香港を移動する際に使う交通手段としてはバスやタクシー、鉄道のほかにもフェリーやトラムといった方法がありますが、ここからは個々の交通機関についてもう少し詳しく見ていくことにしましょう。
MTR
運転時間と料金
まずは、MTRについてご紹介します。MTRは中国本土の国境にある駅を含めた、すべての主要地を広く網羅している効率的な地下鉄で、香港を移動する際の最も手軽な移動手段となっています。時間にも正確なところも魅力です。
MTRは馬鞍山線や西鉄線 、エアポートエクスプレスなど10の路線から成り立っています。運行時間は朝6時から午前1時で、時刻表はありませんが、どの線の電車も数分から長くても15分ほどの運転間隔で動いています。なお、目安としてホーム設置されている電光掲示板で次の電車までの待ち時間が表示される仕組みとなっています。MTRに乗る場合は駅の近くの道路に案内標識が出ているので、その標識を参考に駅を見つけて下さい。
MTRに乗る料金としては、香港内または九龍内の移動よりも海を超える場合に高くなります。初乗りは、大人が4.5ドル、子供が3ドルとなっており、大人だと尖沙咀~旺角では5.5ドル、尖沙咀~中環では10.5ドルかかるというように距離によって料金が変わります。
MTRだけでなく香港内のほとんどの交通機関で利用できる「オクトパス」と呼ばれる交通カードがあり、これを利用すると割引運賃で乗車できるので頻繁に公共交通機関を利用する方は購入しても良いでしょう。
切符は自動販売機で購入します。また、お札が利用できる機械と利用できない機械があるので事前に確認するようにしましょう。自動販売機に表示されている駅から目的の駅を選ぶと、大人1枚の料金が表示されます。子供や高齢者のチケットは「特恵」、複数枚購入する場合は「多張」を選び購入できますが、大人と子供や高齢者の方の切符を同時購入することはできません。購入したい切符を選んだら画面に表示された金額を入れます。お釣りがある場合はお釣りと、購入した切符を取って購入完了です。
乗り方
次はMTRの乗り方についてです。まず改札を通ります。切符を使う場合、旧式の改札機では挿入口に入れ込みますが、旧式の改札機でない場合は切符もオクトパスの場合も通り方が同じです。改札機上部にある黄色の枠に囲まれたオクトパスマークに軽くタッチし、「ピー」という音が鳴ってから前のバーを倒して通過しましょう。改札機を通ったらホームに行き、目的地まで行く電車を確認して乗車します。目的地に着いたら改札機を通って外に出ますが、入る時とは少し異なります。切符の場合は挿入口があるので切符に書かれている矢印を確認し、挿入口に差し込みます。「ガチッ」という音がしたら前のバーを押して外に出ましょう。オクトパスの場合は入る時と同じようにオクトパスマークにタッチして音が鳴ったら前のバーを押して出ます。
バス
料金
次にご紹介するのはバスについてです。バスの路線も香港のほぼ全域を網羅しています。料金は走行距離ごとに異なっています。現金で支払う場合はお釣りがでないので、料金はお釣りの無いように用意しなくてはいけません。また、バスもオクトパスカードが使用可能です。
なお、バスとは別にミニバスも走っています。ミニバスは19人ほどが乗れる小型のバスで、特定の路線を一律料金で走行します。ミニバスには正式に政府から認可されている緑色のミニバスと運行区間内で自由に乗り降りができる赤色のミニバスがありますが、赤色のミニバスは慣れていないと現地の人でも乗りこなすのが困難であるようです。また、緑のミニバスではオクトパスカードを使うことができます。
乗り方
バス停でバスが来るのを待ち、バスが来たら手を挙げて乗車の意思表示を行います。これをしないと止まってもらえない可能性があるので気を付けて下さい。バスが止まったら前方の扉から乗り料金を支払います。オクトパスカードの場合はカードリーダーに軽くタッチしましょう。乗車したら1階または2階の空いている座席に座り、目的地まで着くのを待ちます。目的のバス停がアナウンスされたら「鐘」と書かれているベルを押します。バスが止まったら後ろの扉から降りて下さい。
タクシー
最後にタクシーについてご紹介します。タクシーは大通りでつかまえるか、電話で呼ぶことができます。赤タクシーは、ランタオ島の東涌ロードとランタオ諸島南部を除く、香港のほぼ全域を走行します。緑タクシーはニューテリトリーのみを走り、青タクシーはランタオ島専用となっています。料金表は社内に張り出されていますが、メーター制となっており、赤いタクシーでは初乗り2キロまでは24ドル、緑タクシーでは20.5ドル、青タクシーは19ドルです
まとめ
これらのように香港には多くの交通機関があり、慣れるまでは戸惑うこともあるかもしれませんが、移動には便利な地域です。今回ご紹介した方法を参考にしつつ、香港でも通勤や通学に公共交通機関を使ってみて下さい。